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Swimming.jp Butterfly Technique

大人水泳 (4.体の動きの連動)

水泳に限らず、スポーツ、日常生活の動作には必ず「楽」な動かし方が存在します。水中では水の抵抗に対抗しながら同じ動きを繰り返し進んで行くので、楽な泳ぎをマスターするとあたかも体力があるように見せられたり、その分の力をストロークに利用することもできます。

バタフライがすぐに疲れてしまう原因はリカバリーで両腕を挙上する所にあります。(クロールは体をローリングする事で片腕ずつ体に乗せる事できるのでそれほど疲れません。)バタフライは体が上昇と下降を繰り返し進みますが、この動きに最も良いストロークのタイミング、連動の動作を考えて行きましょう。

4-1.呼吸のタイミング

まずは以下のアニメーションをみてください。アニメ[A]は一般的によく見られる泳ぎで、アニメ[B]が理想的な楽な泳ぎで、キャッチ付近で手が下方向に向かい始める場所を起点(1コマ目)としています。

バタフライの解説にもあるように、アニメ[A]のように呼吸のタイミングが速いとフィニッシュまで掻ききる前に体が上がりきってしまい(7コマ目)、そこから体全体が沈んで行くしかありません。

その時点で手はお腹の下にありますから、フィニッシュした時に体が沈んでいては手を前に戻す事ができないため、体を無理やり反って肩を水面より上に維持しようとしているのですが、そこで腕を挙げようとするので(以下の画像参照)体が更に沈みます。そのため腕が挙がりきらず、この時点で既に脇から肘まで下半分水に浸かっているので、水面を擦ってリカバリーしなければならなくなります。

逆にアニメ[B]のようにフィニッシュまで体が水面に持ち上がり続けると、上への慣性の力が働いているので、重力には負けてもその力が相殺され(以下の画像参照)、水面から体が沈む量が小さく済み、手を前に放り投げるだけでリカバリーできるため、腕を持ち上げる力は最小限で済みます。

4-2.フィニッシュのタイミング

次に以下のアニメーションでフィニッシュのタイミングを見てみましょう。

アニメ[A]は1コマ目の時点で体が立ってしまっているのでブレーキになっていますし、体を無理に反る事で腰痛の原因にもなります。

また、リカバリーから入水時に腰が沈んでいるアニメ[A]では上半身で水を前に押す動作(1〜9コマ)が入ります。入水した際(9コマ目)もすでに水中に体が沈んでいるので重力が使えず、自分の力でうねりを作り出さなければならない状態になっています。

逆にアニメ[B]では、水面近くに腰が浮かんでいるので、水を飛び越えるように前に進むので(1〜6コマ)短い時間で腕ふりを利用した勢いのあるリカバリーができます。更にその力を利用しながら、入水時(6コマ目)に高い位置から重力を使って潜って行くことができるので、自身の力を使わずにスピードを維持しながら前に進んでいく事ができます。

4-3キックのタイミング

以下のアニメーションは第1キックに1コマ目を合わせていますが、この1キック目は入水と同時に行うのでタイミングが取りやすいですが、問題は第2キックです。

アニメ[A]では、第1キックと第2キックが同じリズムでキックを打ち続けています。ただ、第2キックを打ち終わった時(18コマ目)にはストロークの途中で、連動という意味ではキックを打つ意味がありません。(但し、バタフライを覚え始めたばかりの人にはこのリズムは有効だと思います。)また、4〜17コマの「13コマ分」下半身に抵抗を受けています。

対してアニメ[B]は、下半身への抵抗は7〜11コマの「5コマ分」だけで済んでおり、ここでもスピードのロスが少なくなります。また、第2キックの蹴り終わる13コマまでストリームラインが続いているので、入水時のスピードを維持しながら(もしくは多少加速して)ストロークが始まるので、いつもと同じ力でもより推進力が得られます。

これは管理人も体感済みで、まだ100%の確率でタイミングでは合わせられませんが、泳いでいる時に突然2割り増し程の推進力を感じる場合があり、これがまた心地いいので現在も精度を上げる努力をしている最中です。これができると25mで1ストローク減るので、「今までの泳ぎはなんだったんだ」とも思いますが、この推進力はキックとの連動+可動域の拡大+「浮力」がもたらしているのではないかと考えています。

以下のアニメーションはビート板を水中で斜めの状態で離した時の動きです。「ビート板を離すボタン」をクリックしてください。このビート板は真上には上がらず斜め前に進んでいきます。

ビート板自体に空気が含まれているので沈めてもすぐに浮いてきます。人間も同じように浮いてくるという事は、体が一直線になっていれば「ビート板が進む理由」のように同じ力が働いてもおかしくはありません。以下のアニメーションの13コマ目からのストロークで上半身が水面に向かって行くのが分かると思います。その浮力に水が対抗するように背中にぶつかって、前へ押し出す力が働くと考えられます。ただ、後ろに流れる水流はかなり少ない(体の左右にも流れる)ので、軽いビート板のように進むにはその力を掴む技術が必要です。

アニメ[A]も[B]もバタフライを泳げていますが、泳ぎのうまい人というのは一つ一つの動きをうまく繋げて重力と浮力を最大限に利用し、最も楽に体を進めて行っています。ただ、この連動はコンマ何秒の世界で繋がっています。25m泳ぐのは簡単でも、綺麗に長く、そして速く泳ぐ為には一つ一つの技術をコツコツと積み重ねて行かなければならない事がこれでお分かりになると思います。

大人水泳関連リンク

大人水泳 (1.何のために泳ぎますか?)
大人水泳 (2.前面抵抗を減らす)
大人水泳 (3.重力・浮力を最大限に使う。)
大人水泳 (4.体の動きの連動)
大人水泳 (5.最小限の力で進む)
大人水泳 (6.選手との違いを理解する[速く泳ぐ場合も同様])
大人水泳 (7.水泳というスポーツとは?)