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Swimming.jp Butterfly Technique

水泳 バタフライの泳ぎ方 進むポイントはストロークと◯◯◯◯!

今回から、バタフライの細かいテクニックについて「管理人のおすすめするうねりの大きいバタフライ」と「競泳のルールに従った楽な1000mバタフライ」を比較しながら、数回に分けて解説させていただきたいと思います。

基本的にSwimming.jp内のコンテンツは「初心者〜中級者が上級者になるため」の内容となっており、大人に関しては「健康第一」を考え、タイムを上げる事よりも体に負担のかからない泳ぎで生涯水泳を楽しめる形を目指し、タイム短縮を望む方には怪我の少ないフォームを作った上で挑戦してして行って欲しいとの考えのもと作成しております。

「うねりの大きいバタフライ」をご覧になられた方から、「これはバタフライではない。」「目指している理想のバタフライとはまったく違う。」などのご意見をいただくので、Swimming.jpとしてはその「かっこいいバタフライ」に向かう上でも大切な技術を含んでいる事をこの解説によってご理解いただければと思います。

運動不足の方が無理なく健康を維持しながらバタフライを習得するためにはどのような過程がいいのかを考えていただくきっかけになれば幸いです。

なぜバタフライを長く泳ぐ動画がないのか

まずは前回動画の「なぜバタフライを楽に泳ぐテクニック動画はあるのに、長距離を泳いだ映像がないのか」という話からはじめましょう。選手経験者というのは進むストロークを知っています。ですのでどうしてもそのストロークを使いたくなってしまいます。

実は管理人は4種目の中でバタフライが一番不得意です。だからこそできたというのが管理人の分析で、競泳経験者でバタフライが得意な方というのは、進むストロークをわざわざ進まないようにするのが難しいわけです。また、年齢的にもあまりスピードを出そうという意欲もないというのが正直なところです。ただ、そんな管理人でもしっかり掻けない事がストレスになり、1000m泳ぎ終わった後スピードを上げて泳いでいます。

つまり、Youtubeに動画をアップしている水泳関係者は、「ストロークがうまいので遅く泳ぐ事ができない」=「長距離の映像がない」のだと考えています。逆に言えばこの泳ぎを一般の方が楽にできてしまうと「水を掴む事がまだうまくはない」という事になるわけです。

次に「そもそも競泳ルールは最大200mを速く泳ぐためのもので楽に泳ぐ事には適していない」と思う理由は2つあり、フィニッシュまでしっかり掻くと、ストローク(後ろに掻く力)とリカバリー(水面上に腕を挙げる力)で多くのエネルギーを使うので、引退した選手経験者でも100m泳ぐ事が出来れば「すごい」と思われるほどの泳ぎであるという事と「体の一部が水面上に出ていなければならない理由」が、潜水してドルフィン(バサロ)だけで進んでいく事を防ぐためで、ゆっくり泳ぐ事が念頭にないルールであるからです。

管理人もしっかりストロークすれば1000m泳ぎ続ける事は難しいので、全く力を使わずにゆっくり泳いでいるわけです。また、体の一部を水面上に出すために無理に体を反っているので、400m以上泳いだ日は2日程腰に違和感が残ります。もし腰痛になるリスクを顧みず、週3回、3000m以上の練習をすれば1000mのタイムは向上すると思いますが、それによって健康を害してしまっては本末転倒です。

ストロークに力を入れずにどう進むのか

さて、「競泳のルールに従った楽な1000mバタフライ」で管理人はストロークに全く力を使っていないのですが、では「どこで進んでいるの?」という疑問が湧いてきます。まず、スタートの加速を利用して浮き上がり、数ストロークまではこのスタートの力を使って進んでいます。

その後です。バタフライの推進力はストロークの他に入水後の体重移動(グライド姿勢)によって進みます。その推進力が分かるのが以下の動画になります。これは、アクアスキッパーという人力で水上を進んでいく乗り物ですが、70秒以降のスロー映像を見ていただくと分かるとおり、乗り手が体重を掛けた時に前にぐーんと進んで行っているのが分かると思います。

 

以下のアニメーションAはアクアスキッパーの動きになりますが、足元のプラットホーム最下部がバタフライの体重移動で水中に沈んでいく形と一致しています。体重をかける事で水が後ろ側に押され、体が前に出て行きます。アニメーションを見ていただくとお分かりの通り、上から下斜めに体が向かって行く際に水を後ろ側に押し込むような形ができています。

 

他にも同じような原理で進むハイドロフォイルサーフィンという乗り物もあり、こちらも上から体重をかけて(押し込んで)進みます。

 

つまり、バタフライの推進力は「ストローク」と「体重移動(グライド)」で得られるという事で、競泳のルールに従った楽な1000mバタフライは「体重移動」のみで進んでいるという事になります。ちなみに、キックもストロークに力が入っていない(メリハリがない)ので強く蹴る事ができておらず、軽く添えているというような感覚です。

「フラットスイム」という言葉の弊害

そして「フラットスイム」という言葉です。この言葉が先行する事によって、この体重移動の大切さが希薄になってしまっています。以下の画像を見てください。何度も解説させていただいていますが、一般の方で特に男性は(A)のように天井にまっすぐ伸ばす事が出来ない方が多いので、まずアスリートと同じ泳ぎをしようとしても、入水時に全く違う地点からのストロークを余儀なくされてしまうわけです。


 

アスリートのように水面近くに手を残せればいいのですが、体の構造上無理なわけですから、「腰を反って無理に手を残す」かうねりを大きくして「水面近くに手が戻ってくるのを待つ」この2択になります。であれば腰に負担がかからず浮力も利用できる後者が理想という事になります。

ですので、フラットスイムを推奨する指導者がいますが、それはアスリート並みの上級者向けの動画であると考えてください。アニメーションAのような泳ぎになってしまうと、ストローク、呼吸、リカバリーの全てを腕の力だけで補わなければならなくなり、25mを泳ぐのが精一杯になってしまいます。

 

また、以下のアニメーションAのように入水直後に体で水を押す形となってしまうと、ブレーキがかかってしまうのでスピードも上がりません。次回解説しますが体も反りやすく、腰の負担が大きくなります。アニメーションBは体重移動がしっかりとできているので、滑り台を滑るように加速しています。

 

プールでバタフライの上手い人を見かけたら、入水後の体重移動での進みが大きいのでじっくりと観察してみてください。見た目では「キックで進んでいるのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、本当に上手い人はキックの推進力を体重移動で更に活かしていると管理人は考えています。

将来、スピードを求める方は確実に必要となる技術になりますし、ゆったり泳ぐ際にもとても気持ちのいい伸びを感じる事ができるので、しっかりと体重移動ができるバタフライを目指していきましょう!

次回はストロークのタイミングについて解説していこうと思います。

Youtubeでも解説させていただいております。

 

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