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Swimming.jp クロール Technique

クロール キックが沈むのは姿勢が原因

※最終更新日 2021年4月18日

クロールのキック(足)が沈むのは姿勢が原因

前回の記事、「1軸ローリングのテクニック(中上級者向け)」では、

・背中を伸ばす事でローリングがしやすくなる
・背中を伸ばす事で腰が持ち上がる
・「X」の位置から落とすだけでフィニッシュが加速する

事を解説致しました。このように、効率の良い泳ぎというのは「楽」に泳ぐ動作やタイミングを繋ぎ合わせて(連動させて)おこなっています。トップスイマーの泳ぎは、1つの動作が次の動作を効率よく行うための準備でもあるわけです。

以下は管理人の2ビートキッククロールです。これ程ゆったり泳いでいるにも関わらず、キックを蹴り降ろした後にス〜ッと腰が浮き上がってくるのが分かると思います。実際に入水後のキャッチに向かう動作の中で、平らな鉄板が前下方に向かって静かに沈んでいくような感覚(詳しくは「タッチは姿勢練習として最適」にて解説)を持って泳いでいます。

 

実は、キックをした後に足は蹴り降ろしたままにしているつもりなんですが勝手に持ち上がってきます。つまり、背中を伸ばす事によって腰が上がるためにこういう動作となるわけで、キックが強いわけでは全くありません。(正直キックは50mで1分切ると息切れするので一切練習を行っていません。足の筋肉は人体の中で最も大きく酸素を使いますし疲れやすいので嫌いです。笑)いかに姿勢が大切であるかがわかっていただけるのではないでしょうか。

反腰は百害あって一利なし

以下は「大人水泳 (6.選手との違いを理解する[速く泳ぐ場合も同様])」で紹介したアニメーションでストリームラインを表しています。

人間は体の構造が水に適しておらず、肺に空気があるために上半身だけが浮きやすく、腰、足が沈むので水平を保つことができません。

「上級者の姿勢ボタン」をクリックしていただくとわかる通り、かなりくの字のイメージをして初めてボディーポジションがフラットになります。

また、水泳は呼吸をしなければならないので、その時に水泳を始めた頃の「呼吸をしたい!」という癖が出てきて上半身が水面上に必要以上に出てしまいがちです。呼吸については以下のページを参考にしてください。

クロール 呼吸動作のポイント

クロール 呼吸動作の比較

水面に体が必要以上に出ると足が沈みます。その沈んだ足を持ち上げようと腰が反ってしまいます。そのまま泳ぐとストリームラインでも上記アニメのAのような姿勢になりやすく腰にも負担が掛かるので、呼吸時にボディーポジションを水平に保てるように気をつけて行きましょう。

意識は大げさなくらいがいい

クロールのキック(足)が沈むのは姿勢が原因

管理人は、上の画像のようなイメージを持って泳いでいます。「なにを大げさな。」と思われた方、いえいえ本気でこういうイメージで泳いでいるんです。意外と上半身を沈めるのは肺に空気があって難しく勝手に浮いてきます。この浮きを抑えるための腹筋は慣れればそれほど力はいらないのですが、コツを掴むまでやりきらないといけないので大変です。ただ、この腹筋の引き締めがストロークやキックを効率化することにも役立っていたりするので次回以降解説させていただきます。

また、グライド側の腕も水面に向けて一生懸命上げています。肩が硬いとこのイメージでも水平にならないからです。最初のうちは結構苦しかったのですが、数年気をつけて泳いでいたので今は少し緩めになっています。(=少しづつ肩は柔らかくなっていますが、バタフライではまだこれくらい腕を上げるイメージで泳いでいます。)

このように、少しだけ意識を変えるだけではほとんど変わらないことが多いので、ある程度大げさなイメージを持つことは大切です。その泳ぎをコーチや知り合いなどに見てもらい、変化があるかどうかを聞いてフォーム矯正をおこなっていきましょう!(痛みが出るような姿勢は避けましょう。)

Youtubeでも解説動画をアップしています。