Swimming.jp

Swimming.jp Freestyle Technique

1軸ローリングのテクニック(中上級者向け)

キャッチ部分のテクニック

次は横からのアニメーションみてください。理想の1軸、理想の2軸は23〜6コマ目、11〜18コマ目でローリングが高い位置で保たれ肩の位置が動きません。動かないので腕を前に伸ばす意識をしやすく、かつ上級者は肩を前に出したまま23〜3コマ目、11〜15コマ目の間は最小限の力で腕を伸ばしながら休んでいます。そしてキャッチに向かう4〜6コマ目、16〜18コマ目で遠くの水を掴むために前方へ腕を伸ばして行くわけです。中級者は前に伸ばしている間にもローリングが動いているので、次の動作にすぐに移ってしまいがちで休む時間がありません。(このアニメはわかりやすく解説するために同じ24コマにしていますが、中級者はもっとピッチが速い方がほとんどです。)

ちなみに、この休む時間が大きいスポーツとしてスケートが挙げられます。初心者は足が小走りのようにピッチが早くなって氷を蹴り続けてしまいますが、上手い人は一度の蹴りで片足に乗っている時間が長く、必要以上にエネルギーを使いません。水泳でも、フィニッシュ後の一番スピードが乗っている時に余計な動きをしてしまうと抵抗になって効率が悪くなります。(かといって伸び続けてしまってもスピードが落ちすぎてしまうので、一番効率よく進むのがどのくらいの間隔になるのかをご自分で感じ取れるようになりましょう。)

背中を伸ばして肩、腰を引っ張り上げる

以下の解説の前に立位でも座位でもいいので気をつけの状態で前かがみをし、背中を丸めて肩を前に出してみましょう。背中に伸びを感じると思うので覚えておいてください。

理想の1軸、理想の2軸の24、11コマ目で真っ直ぐ前に伸ばした腕は右腕なら4〜6コマ目、左腕なら16〜18コマ目の間キャッチに向かって腕がハイエルボーします。

腕から背中にかけての一直線だったラインがハイエルボーになった時、腕をしっかり伸ばしてハイエルボーできていると、先ほど背中を丸めていただいた感覚を背中全体に感じます。この時、実際には背中の形はほとんど変わっておらず肩から足まで一直線なのですが、ハイエルボーによって背中まで伸びを感じる動作に繋がっています。

この背中の伸びを感じる事が重要で、リカバリー側の肩が引っ張られ苦もなく肩を大きく回す事ができます。また、背中全体が伸びているので、平らな鉄板が前下方に向かって静かに沈んでいくような感覚(詳しくは「タッチは姿勢練習として最適」にて解説)を持って泳ぐと以下の画像のように腰も同時に持ち上げる事ができます。

皆さんはこの背中全体の伸びを感じていますか?トップスイマーは「X」の位置から腕を落とすだけで身体を浮き上げ、姿勢を楽に効率よく維持する技術を持っています。(「X」は横からのアニメーション「軌跡を表示」ボタンをクリック)背中の伸びを感じていないうちに2軸クロールを行ったとしても、身体を浮かすための力、姿勢を維持するための力を余計に使ってしまうので、エネルギーを早く消費してしまいます。

中級者は疲れてくると肩が前に出せず、背中の伸びもないので腰も落ちて更に抵抗を増していってしまいます。無理に前に伸びようとすれば力みが大きくなり、アゴが出る(走っていても疲れてくるとアゴが出ます。)ので身体が反りやすくなり、腰痛の原因にもなってしまうので注意が必要です。

フィニッシュに力はいらない?

8、20コマ目からリカバリー側が落とす動作をした時にストローク側がどうなっているかというと、フィニッシュに向けて肩が後ろに加速しているのが分かると思います。この加速を使えば、無理にフィニッシュをする事はなく、ストロークが移動する時に感じる水圧を支える力だけでも十分な加速が可能になります。つまり、リカバリーで落とす動作はフィニッシュの加速にも利用できるので、非常に効率のよいストロークが可能です。

管理人は4000m以上を続けて泳いだりしますが、この円運動(=胸骨が支点のテコの原理)を使って泳いでいます。→管理人の練習日記はこちら

速く泳ぐ時にはもちろん普段よりもフィニッシュで後ろに押す感覚はあります。ただ、特に一般の方はゆっくり泳いでいる時でも前に進むために必要以上に押しているように感じる事も多いので、なるべくこの加速を使って力まずにフィニッシュできるようになるといいですね。

段階的な技術の習得

今回の記事を閲覧いただきありがとうございます。読んでみていかがだったでしょうか。クロール一つを綺麗に楽に泳ぐためにはこれだけの技術が集約されています。実際にはこれでもしっかりとした解説はできておらず、1軸ローリングについてもまだ解説したい事があるのですが、更に1週間程度かかってしまいそうなので次回以降にさせていただければと思います。