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水泳 できるだけ早く綺麗に泳げるようになる方法

● 水泳 フォーム改善

水泳をされている皆さんの多くは「綺麗に泳げるようになりたい」と思われていると思いますが、管理人は何年かのスパンで色々なプールに通ってきて、正直なところ「ずっと泳ぎが変わっていない人が多い」と感じて来ました。

これまでの記事や動画の中で理想の泳ぎ方について解説してきましたが、最も早く泳ぎのフォームを「綺麗」にするために、フォーム改善方法だけでなく、水泳というスポーツの特徴など知っておいて頂きたい部分を以下の5つの項目にまとめ解説して行きたいと思います。

1. プールでは「速く泳ぐ事が理想」だと思っていませんか?
2-1. スタートのスピードを泳ぎに使う
2-2. スピードがある方がフォームが整えやすい
3. 実際のフォーム改善方法
4. 泳ぎのセンスとは?
5. 指導者によるドリルの使い分け方

1と2で相反する項目になっていますが、その理由も詳しく解説して行き、最後に指導者がフォーム改善のため行うドリル練習をどのように使い分けているかを解説させて頂きました。

1. プールでは「速く泳ぐ事が理想」だと思っていませんか?

プールで一般の方の泳ぎを見ていると、ピッチを速くしてしまい、アニメーションCのようなガチャガチャした泳ぎをする方が非常に多いと感じています。プールに入っていきなりダッシュされる方もいて、その水しぶきに周りがびっくりしているのを何度も見たことがあります。

 

どうなんでしょう。多くの方はテレビで競泳競技を見ているので、無意識に「水泳=競泳」という誤った認識を持ってしまっているのかもしれません。競泳のトップ選手というのは、200m程度の距離を全力で泳ぐのでピッチが速い訳ですが、健康を考えて泳ぐのであれば、ゆったりと泳いだ方が優雅に見えます。

泳ぎの上手い人がプールサイドから闇雲に手を速く回している人が全く進んでいないのを見るのは「非常に残念な感じ」に見えてしまいます。

実際に、そういう方は速く手を回して泳いだ時と、ゆったり泳いだ時のスピードに変わりはない場合が多く、頑張っても25mを20秒前後で泳ぐのが精一杯です。その理由として、全身が力んでいて力を抜くところが全くない状態でのストロークになってしまうからです。

こういう泳ぎをする方は陸上に上がってから体の倦怠感が大きくなります。力が入り過ぎる事で肺も小さくなってしまい、十分な呼吸ができず、酸素を体に取り込む事もできなくなってしまうからです。よって、水泳=とても疲れる(疲労度が高い)という一般の方が持つ水泳のイメージ通りの印象が残ってしまいます。

管理人などは週1回4000m程度を続けて泳いでも心地のいい疲れを感じる程度です。もし速く泳ぎたいのであれば、まずはゆったりと肩から腕を大きく回し良い姿勢を維持して25mを楽に20秒程度で泳げるようになってから、スピードのある泳ぎを目指していただければと思います。

2-1. スタートのスピードを泳ぎに使う(蹴伸びの重要性)

一般の方は「綺麗に泳ぎたい」と同時に「速く泳ぎたい」という思われている方が多いように感じています。もし、ゆったり泳ぎたいだけなら、蹴伸びができなくても「そこに浮く事(浮き身)」ができれば、泳ぎ自体は簡単にできやすいと感じています。

ただ、競泳選手のような綺麗な泳ぎを目指すのであれば、ある程度のスピードがあった方が綺麗なフォームを固定しやすいですし、何より管理人の泳ぐ理由である「水が体を通り抜けていく時の心地良い感覚」を得る事もできるので、蹴伸びでできるだけ遠くに姿勢良く進む事ができるようになっていた方が上達の速度も上がってきます。

例えば皆さんが自転車に乗った時、ハンドルができるだけ動かないように一直線に走る場合、ゆっくりよりも速度が速い方がハンドルが安定すると思います。それと同じで水の中でもある程度速度が速い方が体が安定するわけです。

初級者の頃はスタートで壁を蹴るのが上手くないので、壁を蹴った瞬間に大きな抵抗を受けて失速してしまい、そこから無理にスピードを上げようとして全身が力んでしまいます。

意外に感じるかもしれませんが、ビート板を持ったキックでもダッシュをすれば管理人でも現役当時25mで15秒を切れていたので、スタートの勢いにうまく乗りながらキックだけで20秒で泳ぐ事もそれほど難しい訳ではないわけです。

基本的にキックは「ストロークに合わせてタイミングよく打つ」というのが一般的ですが、上級者は「キックに合わせてストロークする」と言う練習もおこないます。ドリル練習でもプールの半分までキック、半分からスイムと言う練習があると思いますが、この練習はキックのリズムを25m崩さずに泳ぐのが目的で、それにストロークを添えているので「キック主導」であるわけです。

初級者の頃は足と手を同時に動かすと同じテンポでキックを打つ事が難しいですが、このような練習を重ねる事でもゆったり綺麗に泳ぐ事ができるようになって行きます。

もし足首が固く、キックがどうしても速くならないという方でも、スタートから浮き上がりまでのスピードを落とさなければいいので、全く心配はいりません。

結局、管理人が言いたい事は、自転車でも止まった状態から速度を上げるためには立ち漕ぎをして大きい力を使い速度を上げます。でもある程度の速度が出たら、それほど力が要らずにペダルを漕ぐ事ができ速度も保てます。この自転車が速く進んでいる時と同じ状態を水中でも維持して楽にストロークをしながら進んで欲しい訳です。

蹴伸びは初心者の頃教わりますが、泳ぎの基本であると同時に「高い泳速を維持するため」に非常に重要な要素になります。なぜなら、水泳はオリンピック選手であったとしても「壁を蹴った時が最も速度が速い」ので、「できるだけスタート時の速度を落とさずに泳いでいく」のが最も効率的で、目指していく道筋であると感じています。

2-2. スピードがある方がフォームが整えやすい(スタートをうまくなろう)

泳ぎのフォームはバタフライを考えていただければ分かりやすいですが、スピードが遅すぎると勢いもないので完璧なフォームが必要になってしまいます。ある程度スピードがあれば前からの抵抗が大きくなるので、急ブレーキがかかったのがわかりやすく、できるだけ抵抗がないように泳ぐ環境が強制的に出来上がります。

よって、スタートのスピードを活かすのはとても大切になるのですが、指導現場ではスタートがうまく出来ない人が入会してきた時に、スタートの練習ばかりしてしまうと、以前からいらっしゃる方が「泳ぎを教えてもらいたい」となってしまうので、皆さんのニーズに合わせて泳ぎを教えていると言うのが現状です。

ゆえに、泳ぎの要所要所でスタート練習を少し挟む程度で、本来必要な練習量を補うことが出来ていない訳です。ただ、その分をご自身で練習することは可能であると思いますし、もし1000mを週2回泳ぐ人であればスタート・ターンで1日40回の練習ができ、月換算で320回、年間ですと3840回の練習ができます。

もし、この4000回近くのスタート・ターンを意識して練習することができれば、半年(2000回)でも確実に成果が出て、スタートの技術が泳ぎの技術(フォーム改善)にも活きてきます。

一般の方が泳ぎ始める時、壁をゆっくり蹴ってスタートする方がほとんどですが、綺麗に泳ぐための一番肝心な部分を最初から手放してしまっている事になるので、ぜひ意識して練習して頂きたいです。

これは、泳ぎが上手くなっても「もっと速くスタート・ターンできるのでは?」と感じる部分でもあるので、管理人にとっても永遠の課題となっています。まずはスタート・ターンで「しっかりと壁を蹴られるようになる事。」を目指して練習していきましょう!

スタート・ターンについては「スタートが上手いと泳ぎも上手くなる」「スタートが上手いと泳ぎが上手くなる理由」「クロール タッチターン <前編> 横向きで沈めますか?」「クロール タッチターン <後編> 最も重要なタッチ」「クロール タッチターン<完結編>動画比較」をご覧いただいて、スタート・ターンのスピードを泳ぎに活かせるようになりましょう!

>> 次ページ 「実際のフォーム改善方法」


3.実際のフォーム改善方法

水泳のフォームは、基本的に一日で課題が解決する事はなく、「課題が解決した泳ぎをある一定期間繰り返し練習すること」で体に定着して行く事は以前の記事、動画で解説してきました。

歩き方や姿勢を直そうと思ってもなかなか直らない、ダイエットをしようとしても続かないのと同じで、直った、体重が減ったと思ってその動作やダイエットを怠ってしまうと、あっという間に元の歩き方や体型に戻ってしまいますから、しっかりと意識し続ける事が必要になってきます。

加えて、泳ぎを直そうとすると、今までと違う筋肉を使うので必ず疲れます。体はどうしても楽な方を取ってしまうので、成果が出る前に「これをやったほうが疲れる」とやめてしまう事がほとんどで、その結果何年経っても変わらない状態になってしまっているように感じています。

この「一定期間」は人それぞれ長さの違いがあり、週3回程度練習している方でも最低2週間は必要になってきます。修正点を加えたスイムで疲れずに泳げるようになるまで続けます。管理人も昔からフォームが悪く、現役時代の泳ぎが下手だったので、今も自分の納得するようなフォームにはなっていません。

また、詳しくは後述しますが、自分の持つ「今こう泳いでいる」という泳ぎのイメージと、実際の泳ぎの形が乖離している場合がほとんどで、この乖離が大きければ大きいほどフォーム改善が難しくなります。

厄介なのは、初心者の頃は泳ぎを直す事が短期間でできるのですが、既に数年泳ぎ続けている人の泳ぎにはクセがついているので、ベテランになればなるほど、フォームを改善した泳ぎを定着させるのに時間がかかり根気が必要になります。

さらに、水中は支えがなく宙に浮いている状態とほぼ同じであるので、1つの課題がうまくできるようになっても次の課題を練習すると前の課題で直した場所が元に戻ってしまったりすることもよくあります。水泳はダンスのように鏡を見ながら運動する事はできないので、ご自身でフォームを確かめる事ができず、できるだけ早くフォーム改善するには第三者のアドバイスが必要になります。

以下は管理人の考える、最も早くフォームを改善できる方法です。

部分的に泳ぎを矯正していく練習、例えば片手だけ回したりする事をドリルと言いますが、このドリルがスイムでできているかを繰り返し確認しながらの練習します。もし、過去の課題がある場合には、それもきちんと出来ているかを確認しながら反復練習していく事が大切になります。「綺麗に泳ぎたい」と思われる方は、このように1つ1つの課題を丁寧に、一度解決しても数ヶ月ごとに以前の課題も含めて繰り返し確認していく必要があります。

なかなか動画撮影などの機会も限られているとは思いますが、先程も解説した通り、自分の頭の中でイメージしているご自身の泳ぎと、実際の泳ぎは全く違っている事がほとんどです。例えば「入水が内側に入りすぎているので外側にしましょう。」とコーチからの課題をもらった時、自分ではかなり外側に入水しているつもりでも「全く変わっていない。」などと言う事が経験上よくあります。

この自分のイメージと実際の泳ぎに乖離があればある程、泳ぎの上達が妨げられるのはお分かりになるでしょうか。自分自身が「できていると思っている動きができていない」のですから、いい泳ぎには繋がって行きません。

「自分はちゃんとできている。」「フォームは確実に良くなっている。」と思い込んでいる方は、第三者から「入水位置が変わらないよ。」「もっと外側じゃないかな。」と言われた時に「そんなはずはない。」と頑なに直そうとしなかったり「これ以上外にやったらおかしいのでは?」と勝手に自分の中で処理してしまいます。

一度でも自分の泳ぎを見て、イメージと違っていることがわかっていればいいのですが、なかなかそのような機会は少ないですので、他人からのアドバイスを素直に聞くことができるようになりましょう。

ただし、あまり多数の人に聞いてしまうと、人それぞれ言うことが違ったりするので、ご自分が「この人の指摘は分かりやすい」と思える方を何人かに絞ってアドバイスいただけるといいのではないでしょうか。

もし、定期的に撮影会等に参加できるのであれば、積極的に参加していただく事で、ご自身の頭の中のイメージお泳ぎの違いを徐々にすり合わせて行く事ができるので、自分の動きと頭の中のイメージが同調するようになると上達の速度も上がってきます。

4.泳ぎのセンスとは?

例えば「こんな風に泳ぎたい」と思った時に、もしセンスがいい人であれば「すぐにその泳ぎをマスターできるのでは?」と感じるはずです。では、この「泳ぎのセンスがいい」というのはどういう事なんでしょうか。

これは、管理人の考えですが、先程の「動きのイメージと実際の動きの乖離が小さいこと」の他に「水の中で自由に泳げる事」であると感じています。

皆さんは水の中で自由な動きができますでしょうか。以下の赤ちゃんの動画をみてください。このように、人間は何も教えられなくても水中で体を自由に動かす事ができます。

 

どうしても「水泳=4泳法」と考えがちですが、潜ったり、潜ったままプールの底を色々な方向に移動できたり、体を回転させたり、体を回転させた時にしっかり息を吐き続ける事ができたり、水中で上を向いても怖くなかったり、どんな体勢になっても水の中での自分の位置がわかっていて簡単に立ち上がれるようになる事です。「時々上手く立ち上がれない。」という方はその時点で自分のイメージと実際の動きが乖離しているという事になります。

水泳でおこなうドリル練習には2つの種類があると管理人は考えていまして、一方は体を水の中で力みなく自分の思う通りに動けるようにするためのドリル、もう一方はフォームを綺麗にしたり抵抗をなくすためにおこなうドリルです。以下にその例となるドリルを分けてみました。

<A.体を水の中で力みなく自分の思う通りに動くためにおこなうドリル>
水中ジャンプ
だるま浮き
ふし浮き
潜る
スカーリング
いるか飛び
足と手を同時に動かす
立ち上がりたい時に簡単に立ち上がれる

<B.フォームを綺麗にしたりスタートの速度を維持するためにおこなうドリル>
キャッチアップ
片手回し
板キック
蹴伸び

2つのドリルの境目というのはなかなかわかりにくいですが、簡単に分けるとするとAはその場でやるドリルで、Bは進みながらやるドリルになります。

この他にもAをBに近づけるようなドリルで、ふし浮き(その場に伸びて浮かぶ)をした状態から軽くキックを打ってみたり、いるか飛びでできるだけ遠くに浮かび上がる練習をしてみたりなどAとBを同時に含んでいる練習もあったりします。

Aの練習をする事で「水の中のどこにいるかがわかる」というのは実はかなり重要で、壁を蹴って右側にズレたら指先を左に向けて体の位置を修正したりと無意識に細かい調整をしてバランスを取っています。

スタートの浮き上がりで水面に近くなると、背中に感じる圧力が微妙に変わってくるのですが、下を向いているにも関わらずそれを感知することができるようになり、ベストなタイミングで1掻き目をおこなって浮き上がる事ができるようになる訳です。

結論としては、泳ぎのセンスがある人というのは、「自分のイメージと実際の泳ぎの乖離が少ない事」「水の中で自由に動き回れる事」であるので、誰もが泳ぎのセンスを高める事は可能ではないかと管理人は考えています。

https://www.swimming.jp/movies/jiyuni.mp4

5.指導者によるドリルの使い分け方

Aのようなドリル練習は「自由に動ける事」が重要なので「形」にとらわれず全身の力が抜けている状態が理想です。指導者目線では、なかなかできない生徒さんにその練習を続けて頂くことは水泳に対する嫌悪感を持たれてしまう怖さがあります。

ただ、そこで「できないから他の練習に変更する」のは簡単なんですが、生徒さんが「こういう泳ぎをしたい」と思っても「理想の泳ぎに近づくための体の使い方ができない。」という事になるので、結果「生徒さんの可能性を狭めていく事になるのでは?」と感じるので、説明し続けていただくようにしています。

これに対してBのドリルでは、指導者が「ドリル1つ1つに理想の形」を持っています。その形が目に見えてスイムの時よりも崩れているのと感じた場合「このドリルが全く生徒さんに合っていない」と判断します。その場合にはすぐに違うドリルに変更した方が今の泳ぎを維持できるので、管理人ならば躊躇なく変更します。

なぜこのような事が起こるかというと、人間は陸上で行っている体の動かし方が水中でも出てしまいます。日常の仕草や姿勢は人それぞれ違うので、指導者が「こう動くであろうから、このドリルをやれば理想の動きになる」と思っていたイメージが全く違ったりするわけです。

もしやってみたいドリルがあったとして、それがご自身に合わないドリルであったりすると泳ぎが崩れてしまう場合がありますので注意が必要です。このような理由もあり、できるだけ周りの方や指導者に見てもらいながら取り組んで頂く事が最も早くフォーム改善につながると管理人は感じています。

Youtubeでも解説させていただいております。

 

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