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【子供のクロール 】泳ぎ方・教え方(前編)

前回投稿した1年で4泳法を「綺麗」に泳がせる方法では、綺麗に泳ぐために遊びの大切さを知っていただきましたが、実際にスイミングスクールでクロールを教わるようになった際にどの点に気をつけて練習をすればいいのかを解説させていただたいと思います。

記事閲覧の注意点

[ スイミングスクールの進級基準について ]

当サイトでは、管理人の娘が通うスイミングスクールの進級基準に基づいて情報を掲載しています。各スイミングスクールによって進級過程に違いがあるため、記事の順序とは異なる場合がありますのでご了承ください。

[ 記事について ]

まず「子供に1年で4泳法を「綺麗」に泳がせる方法」をご覧ください。

この記事はスイミングスクールに通っている事を前提に、公営プールで親子で1時間に5分程度練習する事を想定しています。練習頻度が少ない場合には効果が得られない可能性が高くなりますので、是非スイミングスクールに入会された上で練習される事をお勧め致します。

クロールを綺麗に泳ぐのは簡単そうで難しい

実は、クロールは呼吸さえできれば意外に簡単に泳げてしまうのですが、綺麗に泳ぐ事を考えると「腕」「足」全てが別々な動きをするので非常に難しいのです。この一年、娘が一番泳いでいるのはクロールですが、やっと綺麗になってきたと思ったのは2019年7月です。1月13日に25m泳げてから、実に7ヶ月を要しています。実際にはキックを2018年7月より教えてもらい始めているので、丸1年程かかっている事になります。

以下の記事は、2018年7月から12月までにおこなった練習とポイントを掲載しています。基本的にスイミングスクールで教わっているので、公営プールでは1時間に5分程度の練習でその日に直したい箇所がうまく直らなくても「次回直ればいい」という余裕を持って行なっていました。(練習によっても子供の得意不得意が必ずありますので。)

直らなくても子供がスイミングスクールで受けた注意点を聞いておき公営プールに行って復習するだけでも十分効果があります。

面かぶりキック

2018年7月〜11月の5ヶ月間はスイミングではキックや背面キックなど、腕を回しての練習はしていません。キックは足首を柔らかく使いモモから動かします。以下のアニメーションは「面かぶりキック」になりますが、Aのように水平になるようにします。この際、しっかりと息を吸ってからスタートし、少しづつ吐きながら5m以上を目指しましょう。息をしっかり吸うと、腹筋に力が入り体幹が安定します。

Bは悪い例ですが、体に力が入りすぎて左右に揺れています。力むと息も大きく吸えないので苦しくなります。肘が曲がり体が沈み腰が落ち、腹筋には力が入らないので体が反ってしまっています。キックもモモが動いておらず膝から下だけのキックになってしまっています。このようになってしまうのは「遊びが足りない」(水慣れできていない)ので、もっと水の中で遊ばせて自由に動き回れるようにしましょう。

背浮き・背面キック

背面キックは背泳ぎに繋がるのはもちろんですが、水慣れという意味でもとても重要です。

当然ながら初めのうちは上を向いて浮く事に恐怖を感じます。そこで頭を押さえて安心感を与え、水の上に気持ち良く寝かせてあげ、秒数を数えて少しずつ伸ばしていきましょう。足が沈むようなら背中に手を添えてあげてください。そのまま軽くキックを打てば背面キックの出来上がりです。慣れてきたら、途中で押さえている手をゆっくり離して子供だけで浮かべるようになりましょう。

https://www.swimming.jp/movies/backkick_s.mp4

面かぶりクロール(呼吸なし)

面かぶりキックで体が水平になったら腕を回し始めてもいいと思います。まずはゆったり赤い円を大きくするように回すことから始めましょう。スタート時に大きく吸った息がゆっくり吐けるようになっていれば、5m以上進むことも難しくないと思いますので短い距離を反復練習しましょう。以下は大きく手を回したクロールのアニメーションですが、Aが理想のストロークのタイミングなので、Bのタイミングにならないようにお子さんに見せていただければと思います。(子供は見るだけでできるようになる事が多いです。)

注意点としては、手首が曲がって水面に指先が出ないようにする事、肘も曲がりやすいので親指側をストレッチのように伸ばすようにすると肘が曲がりにくくなります。ただ、子供は頭が大きいので入水時に若干肘が曲がってしまうのはある程度仕方ない部分ではありますが、入水直前まではしっかりと伸びるようにしましょう。

呼吸練習

スイミングスクールで呼吸練習が始まったら、まずはサイドキックから練習しましょう。アームフロートを手首に付けておこなうと水に対する恐怖感なく行えます。娘の場合、スイミングスクールでは2018年12月から呼吸練習が始まったのですが、面かぶりクロールで大きく腕が回った11月から片手回しを始めています。

ここで重要なのは頭とキック(足)の位置です。以下のアニメーションは上から見下ろした形で、アニメーションAのように後頭部がグライドしている腕(前に伸ばしている上腕)に乗っている事、キックの振り幅が中心から対称になるように気をつけます。アニメーションBは悪い例で、頭が後ろに落ちて顎が上がらないようにすること、キックが中心線より後ろにならないようにしましょう。

呼吸が止まっていると、力が入りBのように体が大きく揺れますので、呼吸を止めずに泳げるようになりましょう。

ここでは、足が沈んでしまっても問題ありません。上から見て体がまっすぐになっていればいいので、子供ができる短い距離で行いましょう。

片手回し

以下の動画の25秒〜を参考にサイドキックの練習を活かして以下を気をつけながら片手回しをおこないましょう。

1. 呼吸時にキックが止まらないようにする。
2. 呼吸時に後頭部をグライド側の上腕に乗るように顎を引く。
3. 体が反らないようにし、キックの振り幅が中心から対称になるように。

キックはゆったりと行なう方が力が抜けるので、動画のような柔らかいキックが打てるようになりましょう。細かい速いキックを最初からすると、足全体に力が入ってモモも動かず足首も固いままになるので、まずは足首の力が抜けた大きなキックが打てるようにしていきましょう。

ドリル練習をする上での注意点

ドリル練習を行う場合、集中して短い距離を繰り返し行います。ダラダラと25mやるよりも効果的ですし、スイム(通常のクロール)に活きなければ意味がないので、ドリルがうまくできたらすぐにスイムを泳がせて確認するようにしましょう。

スイムでうまくできた時には、その後はドリルは必要ないのでスイムのみを練習して行きますが、時間が経つと元に戻ってしまう事が多いので、その時にはまたドリル練習を行ない、うまくできたらスイムという事を繰り返して行くのが最も効率的です。

私は必要以上にドリル練習をする事があまり好きではなく、直したい場所が綺麗になるとすぐにスイムに移ってドリルがいい影響を与えているかを確認するので娘にあまり片手回しをさせた記憶がありません。グライドキックで水平を保てている状態であれば、体が横を向いてもいい姿勢を保つ事ができるのだと思います。

7月〜10月は2ヶ月に1度程度しか公営プールには通っておらず、スイミングスクールの練習でほぼできあがっているので、ほとんど遊びながら水慣れに終始した期間です。11月に腕を回し始めてから5分間の練習では以下のポイントができているかをチェックしアドバイスしていきました。

1. 体幹が真っ直ぐになっているか。(キックは対称に動いているか)
2. 腕は大きく回っていてかつ曲がっていないか。
3. 呼吸は顎を引いて、しっかり吸って吐いてができているか。
4. キックは止まっていないか。


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