Swimming.jp

Swimming.jp 平泳ぎ Technique

平泳ぎ 世界チャンピオンの泳ぎから見る初級者・中級者の泳ぎ方

※最終更新日 2023年2月16日

3. 平泳ぎ キックについて


3-1. キックの特徴


以下のアニメーションはAが世界チャンピオン、Bが上級者の泳ぎ方になります。3Dでは筋肉まで表現できませんが、12〜14コマ目に映像では打ち下ろした際に筋肉が「ブルン!」と動くので、大きい円運動というよりは通常よりも直線的な軌跡でキックをしています。

 

14コマ目で打ち下ろされた時、足が多少開き気味で、足を閉じるように教えられてきた管理人には最初は理解が難しかったですが、15〜16コマ目で足が一瞬閉じ、バタフライのアップキック(水面に向かうキック)のように足が水面に上がって行きます。

16コマ目が蹴り終わりだとすると、その後は膝がリラックスして曲がっています。この時にはまた足の間が少し離れているので、リラックスしている事がわかります。

平泳ぎのキック後はリラックスして伸びる

管理人を含め、普通の選手達は足をしっかり伸ばして、抵抗を受けないようにしています。もちろん足が伸びればいいので、大きな力は必要ありませんが、足をしっかり伸ばし、揃えるという事が一般的であるように思います。

ただ、この選手の太ももは非常に太く、足を閉じることが難しいのかもしれません。

3-2. 初級〜中級者の注意点


もし初級〜中級者の方がこのキックを真似ようとすると、中途半端なキックになり、足の指先が触れ合うまでしっかりキックできなくなってしまう可能性が高いです。

基本はしっかり最後までキックし足の指先が触れるようになる事です。ストロークもそうですが、泳ぎの技術が高い人は、練習量が非常に多いので力の緩急が自由自在で、しっかり蹴ってもリラックスできるようになって行くわけです。

娘のキックも最近までウェッジキックで、ウィップぽくなってきたのは最近ですし、膝への負担を考えるとあまり無理はさせたくないので、今はキックの形よりも毎日のストレッチを重要視しています。(管理人が言わないとやりませんが。笑)

平泳ぎのキック、ウェッジ、ウィップについては以下で詳細解説させていただいております。


4. 平泳ぎ ストロークとキックのタイミング


4-1. 身体全体を一直線に持ち上げる


以下のアニメーションAを見るとわかりますが、通常はストロークで身体を持ち上げると腰は沈んでしまいます(6〜10コマ目)。この沈んだ状態では、身体全体にぶつかる水が多いので大きな抵抗を受けてしまいます。

 

世界チャンピオン(アニメーションB)は4〜9コマ目を見ると身体を支える棒などもないにも関わらず、水面近くまで持ち上げます。これは、体幹をしっかりと一本の棒にし、ストロークで身体全体を持ち上げているからできることで、腹筋に力を入れた状態で泳いでいる何よりの証拠です。

 

腰の位置が水面近くまで上がってくると、そこからキックを打ち下ろせるので、体重移動がやりやすくなります。また、身体が水面に出ている部分が多ければ多いほど、前に進んでいく際に水の抵抗を受けずに済みますので、その分前に進んで行くことができます。

4-2. 手を前に戻しながら素早く身体を倒す


手を前に戻す動作をリカバリーと言いますが、このリカバリーが他の選手よりも水面ギリギリを通っていきます。トップスイマーを見ていると、指先が水面に出てくる選手が多いのですが、この選手は水中を戻して行きます。

先程2-1でも解説しましたが、8〜10コマ目で前に進みながらスカーリングを使って身体を倒そうとしています。11コマ目で身体が急激に倒れて行くのはそのためであると管理人は考えています。

また、身体を一直線に持ち上げた事で、前のめりの姿勢になっているので、スカーリングと相まって素早く身体を倒す事ができています。

素早く身体を倒すことで、更に腰が浮いてきます。以前、運動会の綱引きで中心を合わせる際に綱にうねりを与えるとそのうねりが綱の端まで伝わって行く事を解説しました。

その原理と同様で、身体が一瞬浮いたような感覚になります。管理人も毎回感じながら泳いでいるのですが、スカーリングの熟練度が要求される部分になりますし、リカバリーしながら腰を引くような動作も加わる(10〜11コマ目)ので、世界大会を見ていると選手の背中がうねって見えるのがわかると思います。

 

4-3. 初級〜中級者の注意点


平泳ぎは水平になった状態から身体を持ち上げます。水平=ストリームラインを作っている時には息を吐いている状態です。

以前、水泳中は息を大きく吸うことで腹筋に力が入りやすい事を解説しましたが、プールを泳がれている一般の方はこのストリームライン時に身体が反っていて、腹筋に力が入っていない状態である事が多いです。

ちなみに管理人は、肺に空気がパンパンに入っている状態で息を吐き切っているので、息を吐いている時も腹筋に力が入っています。

皆さんは平泳ぎ25mを何ストロークしているでしょうか。基本的に初級者の方は10ストローク以上している場合が多いです。娘の場合、平泳ぎを泳げるようになって1ヶ月後は17ストロークしていたので、100mで68回、もし1000m練習した場合、約700回も身体を起こす事になるわけです。

私たちは、日常でこれ程身体を起こしたりしませんので、腹筋に力が入っていない状態から身体を持ち上げようとすれば、腰に負担が掛かってしまうのは当然です。

力を入れるタイミングは手が横に広がった後、内側に向かって手が動き始めるインスイープ(7〜8コマ目)の時=身体を起こし始めるタイミングになるので、初級〜中級者の方程しっかりと意識してほしい部分になります。

50歳になろうとしている管理人が水泳で腹筋を使う癖をつけた事で日常生活でも姿勢良くできるようになったり、1ヶ月に1度の練習で5000m泳いでも腰痛にならないのは、この「腹筋の意識」を徹底しているからこそだと確信しています。

腹筋の意識についてはバタフライの項目ですが、以下で詳しく解説しています。

>> 次ページ 「平泳ぎ 世界チャンピオンのイージースイムを目指す!」