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水泳 ストロークの軌跡

※最終更新日 2021年11月11日

ストロークの軌跡は以前から言われているS字やC字、ストレートなどがありますが、今は3Dや映像教材が多くありますので、そのストロークのイメージをそのままご自分の泳ぎに反映していただければと思います。ここでは、ストロークを別の視点から見ていきたいと思います。

上級者とビギナーのストロークの違いは、上級者(青水着)は「ストロークスピードにメリハリ」があり、ビギナー(赤水着)はストロークスピードが一定であるということです。(実際には泳ぎのうまい方でも赤い水着に近い掻き方をしていらっしゃる方も多くいます。)

以下のアニメーションを見てください。上級者は11コマ目までで水を捕まえる形を整えます。「水泳での力の使い方」でも説明しましたが、ここで水をしっかり捉え、そこからスピードを加速して、体を前に進めて行きます。

逆にビギナーの方は11コマから19コマ目までが一定のスピードでしかも速いストロークになるので、水を上級者より捉えられずに水(「水泳での力の使い方」でいうボール)を後ろに動かしてしまっているので、体を効率良く前に進めることができていません。

ビギナーの方に、この赤い水着のようなストロークが多いのは、S字を意識してはいるのですが、それが水中では非常に難しい動作のため、T字のような形になってしまっている事が原因だと考えています。

上達の為には、ストリームライン(蹴伸びで姿勢)を作ってアニメーションの動作を1ストローク毎に立ち上がり、これを繰り返し根気よく練習していく事が大切です。

練習時の注意点

アニメーションの動きを見ていてわかると思いますが、ビギナーの方は手が伸びきった状態でストロークが行われる事がよくあります。この動作を続けると肩への負担が大きくなります。11〜15コマ目のスピードが上級者よりも速くなるので”余計に”です。

このアニメーションの動きは例えばプールから上がる際の動作に似ています。両手をプールサイドにつけて腕を曲げて上がるはずです。力の使い方としてその方が理にかなっている為に無意識にそのような方法でプールから上がるわけです。(そのまま水の中でこの動作ができれば言う事ないのですが、これが難しい。。。)

また、手を伸ばしている事で、11〜15コマ目で下方向へ水を押し、逆に15〜19コマ目で上方向へ水を押す動作が加えられ、上下動を誘発しています。バタフライで呼吸がワンテンポ速くなってしまう方は、この動作によるところもありますので、上級者のように上下動のないストロークに近づけるように練習していただければと思います。

1〜15コマ目の動作を見ていただくと、若干前のめりになって(腹筋に力を入れて)いる事がわかると思います。この動作をする事で、姿勢の維持と上下動を抑えています。